パスポートにIT採用?

ブッシュ政府は今日、2006年10月以降発行のパスポート全てにRFID (微小な無線チップにより人やモノを識別・管理する仕組み。→ e-Words参照)を組込む構想を発表した。このRFIDには氏名や国籍、性別、生年月日、出身地、パスポート保持者の写真などが保存されることになり、将来的にはデジタル化された指紋や虹彩を追加することも考えているらしい。ただし、まだ国会によって決定されているわけではない。

何年も前から話題になってる話だが、個人情報が盗まれるなどの可能性もあり、去年あたりから苦情が増えたのも事実。ZDNet.comよると、今年に入ってからも、State Department (国務省…って言うんかな?)に2,335のコメントが届き、そのうち98.5%はそれに反対するものだったらしい。

事実、RFIDに入ってる情報を160フィート(48.768メートル)先から読み出すことに成功した人達がいるらしく、暗号化されたデータさえ解読してしまうと、とんでもないことになってしまう。

自分はIT関係の仕事をしてるせいか、テクノロジーばかり採用してると、ろくなことがないんじゃないかと強く感じている。NY周辺に住んでて、世界貿易センター爆破や大停電を見てると、そういうことが起きるだけで人々の生活が止まってしまう。と、同時に、技術的に優れてる人達だけが情報をうまく利用し、中には前述のように、こういう技術に頼ることによって情報も盗まれるのが容易になってるんじゃないかとも思う。だから今セキュリティ強化ってのが大きな話題になってるんだが、それにしてもなぁ…。

タイトルにある『IT採用』だが、このITとはinformation technologyではなく、もしかしたらidentity theft (アイデンティティ窃盗)のことなのかも。まぁ、どちらも似たようなもんかもな。

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