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大学の頃、一時期ほとんど毎週金曜にダラスまでローカルのプロレスを見に行ってたことがあった。会場はダラス・スポータトリアムという、超ボロで汚い会場。あそこのトイレなんて、フィラデルフィアのECWアリーナよりも酷かった。
自分が見に行ってたのはGWF (Global Wrestling Federation)という、名前はグローバルだが、ダラス近辺で細々と活動している団体だった。その後GWFはなくなり、かつてキャロライナ地区の大プロモーターだったジム・クロケットJr.がNWA (National Wrestling Alliance)の名で興行を打ってた。それもまた長続きせず。結局その後に出てきた団体がちょっとやっただけで、以来同会場でプロレスが行われることはなくなった。
その後、ホームレスの溜まり場となり、その中の一人による火災で看板のあった上部が燃え、一部の住民から街の文化財として残すとの申し入れむなしく、昨年取り壊された。
元々この会場は、1960年代から1990年代の初めまで、WCCW (World Class Championship Wrestling)という、あの『鉄の爪』で有名なエリック一家の本拠地だった。
父親フリッツと息子五人がプロレスラーという、大プロレス家族だったが、今生き残ってるのは五人の中では最年長のケビンのみで、その下のデビッドは1984年に病死、そのまた下の三人は自殺、そしてフリッツも数年前に病死した。
最近、そのWCCWに関するドキュメンタリーDVDが発売された。発売直後に、WCCWのビデオの権限をWWE (World Wrestling Entertainment = 世界一大きいプロレス団体)が買い取ってしまったので、いいタイミングで発売されたと言えよう。
そのDVDを注文し、先週届いて、やっと見ることができた。
このWCCWという団体は、1980年代前半をピークに全世界でテレビ中継されていたが、前述の不幸が続き、80年代の終わりごろには、メンフィスのCWA (Championship Wrestling Association)という団体に吸収合併され、USWA (United States Wrestling Association)として活動することになる。その後、USWAもダラスから撤退し、数年後にはスポータトリアムでのプロレスも終わりを迎える。
DVDでは、WCCWが勢いづいた頃から、USWAへの合併、そしてトップ選手達の死についてのエピソードで盛り沢山。かなり楽しめた。
だが、一番印象に残ったのは、最後に、フォン・エリック一家唯一の生き残りのケビンが取り壊し中のスポータトリアムの中に入り、思い出を語りながら見て周るシーン。
自分があの会場でプロレスを観てたのは全盛期がとっくに過ぎて、嘗ては4000人くらいで満員になってた場所に、数百人しか足を運んでなかった頃。
でも、毎週金曜日に友達と数人で最前列でビールを飲み、野次を飛ばしながら観戦してた、思い出の場所だ。完全になくなるまで取り壊す様子が写された時にはちょっと涙が出てきた。





日本人のプロレスラーいなかった?友達のおじさんだったw
プロレス好きは相変わらずなんだ???
ダラス近辺の話? あぁ、ケンドー・ナガサキ (桜田一男)かな、多分。