家族

夕べ真夜中発の便でトゥーソンを発ち、朝NYに到着。帰宅した後シャワーを浴び、30分だけ寝転がって、教会へ。今日に限って代わりにピアノ弾いてくれる人がいないらしい。おまけに明日の晩はHappy Hourの本番があるんで、練習もしなきゃならんし…。

昨日はモーテルからチェックアウトした後、再びマーリンとデビッドの家へ。マーリンの弟(兄?)夫婦やその息子夫婦、デビッドの前妻との娘や彼女の娘達と、これまた多くが揃ってる。せめて最後の夜くらいは、地元のステーキ屋に行きたいと思ってたら、もう一人、そうしたがってる人がいるとか。というわけで、みんなで行くことにしてくれた。ただ、これまたどの店に行くか議論が始り、「おまえのせいだ。」って言われた。(笑)
デビッドに部屋まで呼ばれ、「どこか行きたいなら車貸すよ。」と言ってくれたもの、他人の車を運転すると緊張していい気分がしないし、自分が特にしたかったことはステーキ喰いたいってことだけだったんで、遠慮した。結局、嫁さんはリタや他の女性達と近所の手製アクセサリーをやってる人の家へ買い物に行き、自分は残った男性陣と昼間っから飲みながら喋ってた。

ビルが自分をからかいながら、「俺の妹の面倒、ちゃんと見ろよ。」と言う。日本人と結婚してるのに、白人にそう言われるのも、ちょっと妙な気分だ。(笑)
再びデビッドに部屋まで呼ばれた。今度は、以前彼が友人宅で退治したdiamondback rattle snakeというガラガラ蛇の皮を見せ、「君達は、我々にとって特別な客だし、ニューヨークじゃあまりこういうの手に入らないだろうから、是非あげたいんだ。」と。超嬉しかった。基本的には、食用以外の目的の猟って反対だし、その捕ってきた動物を飾るのってこれまた嫌なんだけど、民家に入ってきた危険な動物を退治したってことで、素直に受け取った。額に入れて、飾っとこう。

そしてみんなでステーキ屋へ。今回はデビッドとマーリンの夫婦が連れてってくれた。わざわざ遠回りをし、山や街がよく見える道を通ってくれた。帰りもまた別の道を通り、彼の兄弟の家の前とか通って見せてくれた。

食後再び二人の家に集った。デザート喰ったり、自分は相変わらずビールを飲んだり。ウェブサイトで調べると、11:55pm発の予定だった飛行機が1:10amになってたので、もうちょっとゆっくりできた。

少しずつ人が帰ってった後、マーリンがうちの嫁さんの肩を抱きながら、「一年前だったら、あなたが我が家に遊びに来るなんて想像さえしてなかった。」と笑顔で話す。正直、自分もこの夫婦に会うことなんてないんだろうなと思ってた。もちろん、会えてよかった。

そして我々夫婦は、ビルの運転で空港へ。リックも見送りに来てくれた。この二人も、昼間メリーランドに帰ってったマイクも、「いつでも遊びに来い。」って言ってくれたけど、どれも社交辞令に思えなかった。彼ら三人は、7年半前の我々夫婦の結婚式にもわざわざNYまで来てくれた。滅多には会えないけど、自分達のことを、ちゃんと妹夫婦として可愛がってくれてる。

結婚式で、牧師がリタに対して、「この歳で結婚する人で離婚経験がないのは喜ばしい。」って言ってた。確かに離婚って、決していいことだとは思わない。でも大事なのは、そういうことを経験しても、ちゃんと乗り越えて、前向きに生きてくことなんだろうな…。

と、ちょっとかっこつけたことを書いてしまったが、事実、今回の旅行で出会った人達を見てると、アメリカじゃ珍しくないんだろうけど、離婚や死別、再婚とか通しても、ちゃんと家族の輪を広げてってる人達がいるってのを実感した。一挙に色んなつながりができて、まるで遠縁の親戚が増えたような感じで(実際そういうことなのかもしらんが)、楽しかった。

んなことを色々考えてると、家族というものに対する価値観がなんとなくちょっとだけ変わったような気がしないでもない。どう変わったかって聞かれても困るが…。

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