ここんとこ、なるべく、せがれにテレビを見させないようにしとる。一日中テレビに夢中にさせるってのが良いわけがなく、なにか音楽を流しながら、周りに置いてある本や玩具をいじらせる。
古臭いが、我が家には、結婚直後に買った、CDやDVDが5枚入るプレーヤーがあって、それにブラックゴスペルやジャズ、1960~70年代のロックやポップスなど、色々入れてランダムに音楽を流すようにしている。今の世の中、MP3でも流してればいいわけだが、今でもCDにこだわりがあったりする。元々、邦楽をあまり聴かなかった自分は、合計400~500枚持っていると思われるCDの中、多分日本語のものは30枚もない。
とはいえ、やっぱ日本語にもなるべく触れてほしいわけで、親父が他界した際、遺物の整理をしてて見つけたこのCDもなんとなく入れてみた。元々は弟が親父に贈ったものだったと思う。
とにかく上手い。
坂本九といえば当然『上を向いて歩こう』なわけだが、おそらく世界で最も有名な日本語の曲で、1963年にビルボード誌のチャートで1位になり、以来50年、日本人だけではなくアジア出身の歌手としてもこの偉業を達成させたのは、彼が唯一。
この国の習慣として、結婚披露宴では新婦が父親と、そして新郎が母親とダンスをするわけだが、自分とのダンスに母ちゃんが選んだ曲が『見上げてごらん夜の星を』。もっとも、わしも母ちゃんも、踊るのが下手なもんで、ダンスというより、二人で手握って揺れてただけだが…。今日は、嫁さんが買い物中、自分がせがれの面倒を見てる最中に、この曲が流れてきて、ちょっとだけ感情的になってしまった。
これら二つの名曲はもちろん、他に収録されている洋楽のカバーなどもしっかり自分のものにしてしまっている。
ご存じのとおり1985年に飛行機事故で他界したわけだが、彼が尊敬してたバディ・ホリーと同じ亡くなり方だった。
改めて聴くと、この人、やっぱ凄かったんだと思う。




