先月書いたとおり、今日は、マンハッタンの教会でのハリーさんのメモリアルコンサートで演奏してきた。
ここしばらく、自分もせがれが生まれたし、相方も個人レッスンとかが増えたりして、それぞれ忙しかった。実は、去年の夏、ある教会でのイベントに招かれてたんだが、そのイベント自体がキャンセルになっていた。なんだかんだで、前回コンサートで演奏したのは3年前。時が経つのは早い。
今回演奏したのは3曲で、そのうち1曲は初めて。
『The Gospel Train』
所謂、黒人霊歌ってやつで、Gospel(福音)を、信仰さえあれば誰でも乗れる列車に例えた曲。イントロはいつも、同じような内容のカーティス・メイフィールドの曲でジェフ・ベックとロッド・スチュアートがカバーしたり、ボブ・マーリーが『One Love』の中に取り込んだ『People Get Ready』。
『You’ll Never Walk Alone』
生前、ハリーさんにリクエストされてたけど、結局彼の前では演奏できなかった曲。元々『回転木馬』とかいうミュージカルからで、それこそハリーさんの世代の曲だったらしい。イントロには追悼コンサートってことで、日本の教会の葬式でよく歌われる『神ともにいまして』(God Be With You)、間奏にはハリーさんが好きな讃美歌の一つだったという『輝く日を仰ぐとき』(How Great Thou Art)の、それぞれサビの部分を入れてみた。
後で聞いた話だが、この曲を演奏してる最中、教会の婦人会の方々が、一緒に口ずさんでたらしい。喜んでもらえたみたいだ。
『主の祈り』
うちらのコンサートでは演奏する回数が多い曲。ハリーさんの姪御さんがカンザスからいらしてて、スピーチをされてたけど、その中で、最後に本人と話した際、『主の祈り』を共に祈ったとか言ってたなぁ。それに合わせての選曲ではなかったにしろ、ピッタリだった。
演奏前の挨拶でも話したけど、ハリーさんの様な人達が、うちらみたいな新しい世代の日本人移民の道を容易にしてくれたってのもあるんだと思う。それ以上に、特にこのニューヨークにおいては、日本人・日系人クリスチャンの大先輩だ。
少なくとも自分は彼のことをそういう存在として覚えておきたい。




