寂しくない

約1ヶ月前に誕生日を迎えたうちのせがれ。その数週間前から、7歳になった時の目標を幾つか挙げていた。

その中の1つが、「夜、父ちゃんとママのベッドに来ない。」ってやつ。

自分も確か、1年生の時もまだ親の布団の中に入りたがってたような記憶がある。そうでなくても、親が隣に寝転がってくれてないと、なかなか寝れなく、いつの間にかいなくなると、怒ってたり泣いたりしていたかも。なので、今のせがれに、そういうのを押し付けるのも不公平なのかもしれない。

だが、うちのベッドは、さすがにキングサイズとかじゃないんで、7歳にしちゃ図体のでかいせがれが入ってこられると、結構狭い。それも、入ってくる時はいつもうちら夫婦の間に割り込んできて、そのうち、嫁さん側じゃなく、こっちの方に転がってきたり足を突き出してきたりで、寝れたもんじゃない。酷い時は、言っても起き上がらないので、そのまま担ぎ上げて、せがれのベッドまで運んでいく。これもまた、どんどん成長していくのを抱き上げるのが段々と大変になっていくし…。

2日前だったか、真夜中に入ってきた。「頼むけぇ、自分のベッドに戻ってくれえや。」っつうても、全然聞いてくれず、動こうともしない。

なので、「おい、父ちゃんにハグしてくれ。」と言って、しがみついてきたところで、そのまませがれの体を転がして、ベッドの外側に立たせて、「んじゃ、おやすみ。」と追い返してみた。

「父ちゃんも来て…。」っつうので、渋々部屋まで付き合って、寝転がるのを見届けて、「んじゃ、おやすみ。」と再び言って、自分のベッドに戻ろうとした。

…と、ここまではいつものこと。

でも今回はなぜか、「父ちゃん、ここにいて。」ときた。

「なんやぁ、怖いんか? 寂しいんか?」

「うん。(外で?)何か音がしてたよ。」

「んな、怖くねぇじゃろ。父ちゃんもママも隣の部屋におるじゃねぇか。」

「でも、なんか怖いよ。」

「神様も一緒におるじゃろ。目にゃぁ見えんけど。」

「うん、でも、神様は遠くだねぇ。」

「いや、遠くじゃねぇよ。見えんだけで、一緒におってくれとるんよ。」

「うん…。」

それからは素直に1人で寝てくれた。

今、うちの教会には牧師もいないし、毎週こどもはうちのせがれだけなんで、こども向けのプログラムもないし、それをできる十分な人材も場所もない。だからといって別に自宅で聖書について一緒に学んでるってわけでもない。

とはいえ、毎晩寝る前に一緒に祈る時、最近は、教えてもないのに自ら、「神様、今日も守ってくれてありがとうございます。」と言うようになった。

親の『宗教』ってのを無理矢理押し付ける気は無いってのが正直なところだが、親以外にも愛してくれてる存在がいるってこと、そして仮に親が事故や病気とかで早めに逝っちゃっても、誰かが見守ってくれてるっていう『信仰』は、知識として以上に感覚として持ってくれたらと思う。

「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」
新約聖書・マタイによる福音書28章20節

Jesus loves y’all.

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