51歳

去年は半世紀の誕生日だったんで少々金かけてでも豪勢に祝いたいと思ったが、例によって安易に外食という雰囲気でもなかったんで断念。

今年も大して状況としては変わってないが、とりあえず飲食店に関しては、1年前程厳しい雰囲気ではないので、せめて家族でだけでもどこかに行くことを計画。ただ今日は日曜で多くの店が休みの可能性もあるんで、夕べ行くことにした。

真っ先に思いついたのは、すぐ近所にあるステーキ屋。数年前に一度だけ5人で行ったことがあるが、その中の1人が店に向かう途中から、「高い店だから、あまりたくさん注文するのはやめよう。」みたいなことを連発し、テーブルに着いてからも、「ビールは一杯まで」とか言うんで、楽しみにしてたのが一挙に冷め、結局みんな小さめのステーキだけ。結構金がかかった割には、決して楽しい食事とは言えなかった。今度こそは3人だけで思い切ろうと思ったが、嫁さんもせがれも別にそこまでステーキが好きというわけではないんで、とりあえず他も考えてみることに。

次に嫁さんが挙げたのが、近所に最近できたブラジル料理の店。食い放題のシュハスコなもんで、これまた大抵の店が決して安くはない。それもこの店、他より高く、どうせどの肉喰っても似たような味付けだろうし、これならまだステーキ屋に行った方がましだと思った。

2人で色々考えてるうちに、もう1件嫁さんが提案したのが、結婚前に彼女が住んでたアパートのそばにあったパスタ屋。

結婚してからも、色んな友人達を誘って何度も行った店だが、数年前に名前を変え別店舗に移り、メニューも色々変えてしまった。その新しい店も試してみようかと思ってたが、早いもんであっという間に5年以上経ってしまった。そして去年、何かのきっかけでその店のウェブサイトを見たら、色んな事情があったらしく、なんと、その場所で再び名前もメニューも元に戻してパスタ屋を復活させたとか。

ステーキ屋もブラジル料理屋も車で5分くらいのとこにあるんで金さえ出す気になればいつでも行けるが、そのパスタ屋は30分離れてるし、前と同じ味かどうかも分かったもんじゃないんで、こういう機会でないと行くことはなかろうと思い、そこに決定。その店についてブログに書いて以来のことなんで、なんと約12年ぶり。

パスタが運ばれてきた瞬間、見ただけで昔と同じだと思った。味も変わらない。だが、何かが欠けてる…。

色々考えてたら気付いたことがあった。

前の店より広さが倍以上で、その分客も多く入り、店員達もオーナーに叱られながらかなり忙しそうにしている。

昔の様に、オーナーだけではなく店員もみんな客と喋りながら仕事をしてる、あのアットホームさがなくなっていた。

とはいえ、出てくる食べ物は全て美味しかったんで、そのうちまた行くとは思うけど。近所のステーキ屋やブラジル料理屋と比べるとかなり安上がりだし、未だここ以上のパスタに未だ出逢えてないのも事実。

毎年似たようなことを考えてるが、親父が51歳になった時、自分はもうこの国でも酒が飲める年齢だった。テーブルの向こう側に座る、未だ酒の味見さえしたことがない10歳のせがれを見つめながら、親父が自分と飲むのを楽しみにしてたってことを思い出した。せめて飲むことに関しては、全く飲めない嫁さんに似てほしくねぇなぁ…。

父ちゃん、母ちゃん、そして神様、この命ありがと。

Jesus loves y’all.

上部へスクロール

Copyright © 2005-2025 Hisaharu Tanabe.
Privacy Policy
Site hosted by Arisu Communications