サイモンとガーファンクルが…

[ ニューヨーク / 音楽 ]
2010年6月17日 木曜日

Simon & Garfunkel at Yankee Stadium
夕べ、メシ喰ってる最中、嫁さんに付き合ってテレビでヤンキース対フィリーズ戦を見てたら、なんと外野席にポール・サイモンとアート・ガーファンクルが座ってた。サイモンはすぐわかったけど、ガーファンクルの方は、一瞬判らなかった。二人とも歳取ったのぉ…。

今年、再び北米ツアーをする予定だったが、ガーファンクルの声帯麻痺か何かで、無期延期になってるらしい。彼は母ちゃんが一番好きだった歌手だったし、もしかしたら彼の美声もそろそろヤバいのかもしれないと思うと、ちょっと残念。


Willy DeVille (1950 – 2009)

[ 音楽 ]
2010年6月1日 火曜日

十数年前に、弟に薦められて聴き始めたアーティスト。結構好きだったんだが、去年の八月に亡くなっていたっての、たったさっき知った。まぁ、去年の八月というと、彼が亡くなったと知ったところで、それどころじゃなかったと思うが…。

ウィリー・デヴィルの面白いところは、ブルースやドゥーワップっぽい音楽だけじゃなく、フランス風のものやラテン、ニューオリンズのものなど、色々なスタイルを取り込んでいるところで、本当の意味でアメリカっぽいっつうのは、こういうのを言うのかもしらん。

曲の多くは自作が中心なんだが、彼のアルバムには大抵、二、三曲は他人のカヴァーが入ってて、それも面白かったりする。

自分が彼の曲で最初に気に入ったのは、ジャイヴ・ボンバーズの『Bad Boy』のカヴァー。

他にも、例えば、ビートルズやローリング・ストーンズに影響を与えたR&Bアーティスト、アーサー・アレクサンダーが書いた『You better move on』も、Willyがやると、なんとなくラテン風になったりして面白いが、ジミ・ヘンドリックスの『Hey Joe』を、ここまでやってしまうのも凄い。

もちろん、彼のオリジナルでも気に入ってる曲が幾つかあるが、自分が最も好きなのはこれ。ここまでの曲を書けるのに、なんでメジャーになれなかったんだろうか、不思議に思う。

「彼の死は、アメリカ人が知らなくても、アメリカにとって大きな損失だ。」って、誰かが言ってらしい。実際、ウィリー自身、昔のインタビューで、「自分には理論がある。自分が死んだ後だったら、もっとレコードが売れるってことだ。あまり嬉しいことじゃないけど、この考え方に慣れないとな。」って語ったという。

亡くなってまだ一年以内だが、時間が経つにつれ、彼の音楽がもっと世間に認知されたらいいと思う。


拝啓、エヴァ・キャシディ様

[ 音楽 ]
2010年5月27日 木曜日

エヴァ・キャシディってのは、1996年に33歳の若さで亡くなった歌手。ワシントンDC郊外の出身で、地元では結構活躍したらしいが、生前出したアルバムは一枚だけで、全国的には無名だった。

だが没後数年経ってから、なんと海の向こう、BBCで彼女の曲が流されたことから、イギリスでヒット。そして2001年、ABCでドキュメンタリーが放送されてからアメリカでも人気を得たらしい。

この国で最も有名なオーディション番組で、『American Idol』ってのがある。今年で9年目だが、実は今シーズン初めて見た。確か初日は、その人気番組とやらに、どんなつまらん連中がテレビで恥をさらしに出てくるのかってのに興味があって見てたような気がする。

だがシカゴでの予選、その中の一人、すげぇ気になったのがいた。

その24歳の子は、予選通過はもちろん、ハリウッドでのトップ24選出にも残った。これまでこの番組を見たことがなかった自分も、彼女が脱落するまで、見続けることにした。ちなみに、彼女自身、この番組を見たことがなく、シングルマザーとして、一昨年生まれた息子に、「自分が通ってきたような生活をさせたくないから。」という理由で出たらしい。

この番組って、ティーンや学生などの子供達が見るポップスやR&B中心の番組だと思ってたし、実際に優勝して活躍してるのも、自分からすれば、ミーハー向けの歌手が多い。その割には、今回上位に残ってる中には、それっぽいのが少なかったような気がする。純粋にロック系っぽいのも何人かいた。

その中でも、クリスタル・バワーソックスには圧倒された。ジャニス・ジョプリンやボニー・レイットの力強い響きやブルース風のシブさを受け継ぎつつも、時折、優しさのある歌声で聴かせてくれるっつうか。

彼女が決勝まで残った時点で、多分優勝はしないんだろうな…と思った。っつうか、優勝してほしくなかったってのが正直なとこか。どうせこの番組を見てるのは、彼女の歌では喜べそうにないガキどもの方が多いと思ったからというのもあるが、それ以上に、充分彼女の能力を全米に見せつけることができたんだから、『アメリカン・アイドル』などという肩書きが邪魔臭くなりそうだったからだ。

夕べ結果発表が放送されたが、案の定彼女は準優勝。そりゃぁそれでええ。クリスタルは今後も充分やっていけると思うし、優勝した方は、声はいいが、いつもビビった表情だしカリスマのかけらもないんで、どっちかというと、そいつの方が何らかのタイトルが必要だと思う。

そのクリスタル、これまで影響を受けたのは、前述のジャニスやレイット以外にも、メリッサ・エスリッジ、アレサ・フランクリン、シスタ・オーティスなど、往年の名アーティスト達。そしてエヴァ・キャシディもその一人らしい。

エヴァの遺族による公式サイトには、一生懸命頑張っているローカルアーティスト達のライブへ行き、そして気に入ったら本人達にそれを伝えて応援するように呼びかけられている。

そんな中で、エヴァの遺伝子を持って、ドサ周りから全国レベルに出てきたのが、クリスタルなのかもしれない。

ある人が、「エヴァにとって悲劇なのは、若くして死んだということよりも、今の人気を生前経験することができなかったことかもしれない。」って言ったらしく、実際そうなのかもしれないんだが、今の自分の気持ちを、よく使われる英語の表現で言わせてもらうと、「Eva would have been proud of Crystal.」、日本語だと多分「(もし生きてたら)エヴァもクリスタルのことを誇りに思ってたはず。」ってとこかな…。

実際、現時点で、多くの人達が既にクリスタルとエヴァを比べている。自分も、エヴァの名前くらいは聞いたことがあったが、これまで集中して彼女の曲を聴くことがなかった。彼女の音楽が、クリスタルの人気によって、今再び多くの人達に注目を集めようとしている。

そういう理由も含めて、クリスタルには、レコード会社の圧力や持病の糖尿に負けずに、これまでどおり好きな音楽を続けていける環境の中で活躍してほしい。


“Total Praise” @ Carnegie Hall

[ ニューヨーク / 信仰 / 音楽 ]
2010年4月28日 水曜日

実はタイトルは、『Total Praise』じゃなく『A Night of Inspiration』とするべきなんだが、それは後述として…。

今晩カーネギーホールでゴスペルコンサートが行われた。一番安い席が$13.50だったんで、嫁さんや友達と、四人で行ってきた。

とにかく、色んなアーティストが出演して面白かった。バックのコーラスは、ニューヨーク近辺の教会のクワイヤによる構成で、殆ど黒人なんだが、一組だけクイーンズの韓国人教会の聖歌隊も入ってて、ちょっと意外だった。

最初に出たのは、なんとマイケル・マクドナルド。元ドゥービー・ブラザースのメンバーで、白人だし、昨年クリスチャン系のアルバムを出したとは言えゴスペル歌手として知られてるわけじゃない。だが、殆どが黒人っつう観客を沸かせてたなぁ。一曲で終わったけど。

二番目と三番目には、なんと今回目当てにしてた人達が、さっさと出てきてしまった。ビービー&シーシー・ワイナンズに続き、シャーリー・シーザー。これまた一曲ずつ。

続いて、あまり好きじゃないけどヘザカイア・ウォーカーとか、色々出てきて一曲ずつ歌って、休憩。なんだ、みんな一曲ずつで、最後に全員参加というオチか…と、なんとなくがっかりしてた。

だが後半になると、昔プリンスと共演して現在はゴスペルでの仕事が多いシーラ・Eが場を盛り上げる。そして再度ビービー&シーシーやシャーリー・シーザーも出てきたりで、更に盛り上がる。カート・カーやフレッド・ハモンドも出てきて、とにかくゴスペル界の大物の連続だった。

最後はリチャード・スモールウッド。ピアノソロに続き、再びマクドナルドが出てきて、スモールウッドによる永遠の名曲『Total Praise』を歌う。途中から、全クワイヤが参加し、出演者も勢揃い、観客にも促しての大合唱。出演者も観客も、殆どが黒人という中で、白人のマクドナルドにリードをさせ、それに対してみんなが盛り上がってたという事実に、感動した。これまで何度もゴスペルコンサートに来て、神の目には人種など関係ないはずだと思いながらも、毎回なんとなく人種間の壁を感じてたが、今日はちょっと違って、なんかいい気分だった。

$13.50でこれだけ楽しめるってのは、やっぱ日本ではなかなかありえんよな。

ちなみに『Total Praise』を知らない方はこちらを。音質も画質もよくないけど、やっぱカバーよりオリジナルで紹介したい。


Michel Camilo @ Blue Note

[ ニューヨーク / 音楽 ]
2010年4月26日 月曜日

昨夜は数人で、ブルーノートへ、ミッシェル・カミーロの演奏を聴きにいった。一昨年の夏、ウェストチェスターにある野外の会場で初めて聴いた時、メチャクチャ感動したんで、今回は嫁さんも引っ張り出した。

前回とは全く違い、屋内、それも狭い場所なんで、もしかしたら違う雰囲気の演奏になるかもしれないと心配したが、全くそんなことはなく、期待どおり、やってくれた。

ラテンのリズム、独特なコード、手が見えなくなるくらいの力強い速弾き、そしてそれとは正反対の繊細なメロディと、相変わらず素晴らしい。

この人なら、何度でも聴きに行きたい。

ちなみに、ライブの後は、歩いてすぐのとこにある六明社でラーメンを。今回はゆっくりできなかったが、なんとマスターが自分のためにプロレスのDVDをコピーしてくれてた。