二人歩記

今週末は、嫁さんの甥の結婚式で、メリーランドまで来ている。元気有り余るうちのせがれも連れて来たんで、実質的には、自分は運転手プラス子守専任。

とはいえ、式場には行くことになってたんで、二人とも多少正装。

案の定、式場では走り回る。式が始まる直前に、嫁さんだけ親戚が座ってる前の方の列に座らせて、自分はせがれを連れて外に。

海が見えるとこに出たら、大喜び。でもさすがに寒いんで、別の場所に。式場の前には、散歩コースっぽい道があったんで、そこを歩かせたら、これまた喜んだ。

何人かが玄関の前でタバコを吸い始めたんで、式が終わったと察知。披露宴の前にはカクテルアワーってことだったんで、中に入って、せがれは嫁さんに任せて、ビールを飲みに。指定された席に付き、多少飲みながら、同じテーブルの人達と談話。

だが、我々は親戚ってことで、新郎新婦と近い席。要するに、スピーカーのすぐそば。何か嫌な予感がした。

披露宴が始まるころ、スピーカーから流れる音がどんどん大きくなっていく。そして、DJが司会を始めたとたん、全員が拍手。

そこで、せがれがビビッて、悲鳴を上げて泣き始めた。その会場の従業員が、「ここなら聞こえないから」と、キッチンに招いてくれた。が、披露宴が今から始まり、みんな忙しくなるっつうのに、いつまでもキッチンにいるわけにはいかない。

再び廊下に出て、いっそのこと、嫁さんだけ残してホテルに帰ろうとしてたら、見知らぬ来客が、「出てってくれない?」などと言ってくる。

まぁ、予想できなかったわけでもなく、こんなうるさい子供を連れて来る方が悪いんだけど、でも、実際にその場を去ろうとしてた時に、知らん人間からあんなこと言われると腹が立ったのも事実。

結局、その場にいる意味が無いんで、嫁さんだけ残してせがれを連れてホテルに戻って来た。どうせ、来客の大半がこのホテルなんで、誰かが乗っけて帰ってくれるだろう。

通常の部屋の値段に$20追加するだけで予約が取れたキングサイズスイート。それもジャグジー付き。

せっかくの広い部屋なんで、ソファーやテーブルを端っこに動かして、せがれに思い切って走り回って遊んでもらうことにした。自分は戻って来る途中に買ったビールを飲みながら、相手をする。んで、今やっと、ベビーベッドの中でまったりしてくれ始めたところ。

ちょっと悔しかったし、二人でおめかしした意味も殆どなかったけど、結果的には、家から離れた場所で二人だけで時間を過ごすいい機会になった。

今の自分には、あいつの笑顔が最高の癒し。何度も言うけど、やっぱ一度でもええから母ちゃんにも見せてやりたかったな。

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