『遺言』

…って、わしのじゃねぇよ。

毎週日曜の朝は、礼拝の前に、数人で聖書を一緒に読んで話し合う時間を持ってる。所謂、聖書研究、略して『聖研』ってやつだが、今の人達は(これまたなぜかわざわざカタカナで)バイブルスタディ、略して『バイスタ』という。

今朝、その聖研の時間で挙がった話題の中の一つで、8年前の事件を思い出させることがあった。2006年のクリスマスの数日前、埼玉県にある安ホテルで、元シンナー中毒のナンパ師として有名な牧師と、ある夫人が転落死したという事件だ。警察の捜査では事故ということで、不倫も覚醒剤もなかったということだが、当然世間では、そのスキャンダル的な部分だけが報道されていたと記憶している。

その牧師については、本で読んだり、一度集会で見かけた程度で、よく知ってるわけではない。決して嫌いなタイプじゃなかったが、不良っぽさを売り物にし過ぎてないかと疑問を感じることさえあった。

正当化してるわけじゃないが、牧師だって人間なんで、失敗もあるだろうし、時には犯罪まで…ってこともある。

でも、あの事件については、不明な点が多く、自分も何かひっかかってた。

ただの噂や、見出しだけで勝負するかのような記事に惑わされる気はなかった。他の多くの事件同様、結果だけを見て大騒ぎし、その本質をとらえようとしてないという可能性も感じた。

だからと言って、個人的な知り合いでもないんで、自分にゃ真相なんか判るはずもない。だが、今朝の話題もあって、気になったんで、彼の名で検索してみた。

まず目についたのは、当然のことながら、彼を批判する書き込みの数々。それに続く、コメント欄での醜い争い。高々数十万人しかいない日本のクリスチャンの間で、自称(?)キリスト教大国アメリカの宗教論争を真似たような、アホ臭いとも思える論議。よくあることだが、これもまた例外じゃなかった。昨日のBBQでスモールグループの話合いの課題に、「なぜ日本にクリスチャンが少ないのか」というのを選んでみたんだけど、こんなの読んでると、もう一つその理由がわかったような気がする。

その後、見つけたのがこのブログ

もちろんこれを書いた人を知ってるわけではないし、書いてる本人もその牧師と親しかったみたいなんで、この話にどこまで信憑性があるのかも、自分には判らない。

だが、もし書かれていることが本当だとしたら、色々と辻褄が合ってくる。

もしかして、ただ外見だけでカッコつけてただけじゃない、本当にすごい牧師だったのかもしれない。

周りからも異端視されたり、批判され続けてきたんだろうけど、それでも彼は、多くの偽善者達とは違い、本気でイエスの愛ってのを伝えたかった人なのかもしれない。

真実は判らんわけだが、少なくとも自分はそう信じてみたいと、なんとなく思えてきた。

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