Jesus: the Gospel according to Hisa:

the Devil went down to Georgia


2002年9月

   またまた妙なタイトルだが、これ、カントリー及び南部ロック界の大御所チャーリー・ダニエルズ・バンドの有名な曲。 この曲ほどじゃないけど、自分の様な、いい年して心の中はまだ『悪餓鬼』みたいな奴が、ジョージアに行って、多少砕かれたという理由でこのタイトルを選んだ。

   2002年7月、ジョージア州アトランタで行われた、JCFNが主催するサマー・カンファレンスに参加した。 今回のこの旅行は、自分にとって色々な意味で重要だった。

  • ついにJCFNデビュー。これまでNY/NJの地方集会には参加してたけど、カンファレンスには初めて。
  • 渡米後最初の8年間南部に住んでいた自分は、結構色々なとこに行ったけど、南北戦争時に南軍として戦っていた州の中で、これまで行ったことがなかったのはジョージアだけだった。これでついに南部制覇。
  • 旅行前に、どうせなら現地の未信者の友達にも会いたいと思い、数人に連絡した。 それで判ったのは、残念なことに、その中の一人が既にアトランタには住んでいなかったってことだった。 だが、そんなことよりも、同地を去る前にクリスチャンになったと聞いて、本当に嬉しかった。
  • その他色々:超個人的なことなんで、ここでふれる必要はない。

そしてもう一つ、以下に証すること。


    自分は幼い頃から教会通いで中学の時に受洗したにも関わらず、クリスチャンというのが嫌いだった。 イエス・キリストは大好きだし、教会の人達とは個人的に親しい関係が出来上がっていて楽しいんだけど、今でもあまり知らないクリスチャンの群れの中にいるといい気分がしない。 多くの人は一度はクリスチャンに疑問を感じたことがあると思うけど、自分もそうだ。 (こっちのページを読むと少しはわかると思う)

    数年前に、当時NYにいた友人からシアトルで行われるJCFNの集会『Equipper Conference』に参加する様に誘われたけど、その時も、「なんで、わしが、そんな日本人が集まってハレルヤハレルヤやっとる集会に、高い金出して行かんといけんのじゃ。」という感じで、気がのらなかったので断った。

    今回も別の友人からサマー・カンファレンス行ってみないかと誘われた。 最初はあまりのる気がしなかったし、教会で色々な奉仕をさせていただいてる自分にとっては、まず日曜を空けるというのは到底無理だと思い、選択肢の中に殆ど入ってなかった。 それ以前に行く意味をあまり感じてなかった。 そして、その修養会と重なる日曜に、自分の教会の牧師が留守にすると言うので、尚更行けないと思っていた。 別に自分がいなくても礼拝は成り立つわけだが、行きたい理由としたら、参加者数人と現地の友人に会いたいということくらいで、それだけのために自分の教会の礼拝を抜けてわざわざアトランタまで行く必要性も感じていなかった。

    だがその後、その日曜はどうせ牧師もいないし、いい機会だということで、近所の別の日本語教会で合同で礼拝をやるということが決まった。 ということは、自分もその日の礼拝奉仕のことは特に心配する必要がないということだ。 「うわぁ、神様こうきたか…。」と、感じた。 おまけに、前年の7月以来有給を取っていなかったのもあり、会社からもすんなり休みをもらえ、 旅費も結構安めの切符が手に入った。 こうして全ての道が開かれたわけだが、それでもあまり行く意味も掴めないまま申込んだのが事実。

    申込書を出した日と前後して、色々考えさせられる一つの出来事が起こった。 近所に住んでいて、結構親しくしていた人が、ある日突然死体で発見された。 その人のオフィスも近くだったので、たまに車でその人のオフィスの近くを通ったり、運転中にその人を見かけたりしても、「まぁ、いつでも会えるからいいか。」という感じで、声をかけなかったこともあった。 そんな矢先の悲報だた。 50過ぎで、誰がどう見ても元気そうな人だったけど、心臓発作であっけなく亡くなったらしい。 その話を聞いた時、やはり人間って、いつどう死ぬか判らないということを実感し、今回の旅行も、「全て道が開けたってことは、何らかの意味があるんだろうな。 行ける時に行っておかないと。」と思った。

    でも、やはり会場に着くと、「うわぁ、出たぁ、クリスチャン達じゃぁ…。こんな感じでこれから3泊4日の集会かぁ…。」という居心地の悪さを感じた。 既に面識があったりメールしてた人達が数人いたので、比較的楽に溶け込めたけど、二日目が終わっても心から楽しいとは言えなかった。 それどころか、集会後2泊余分に滞在する予定だった自分は、終わった後友達と飲みに行くことばかりが楽しみだった。

    また自分は、踊るのが大嫌いだ。 人が踊るのを見てもあまり何とも思わないし、自分で踊るのは尚更嫌い。 2日目夜の賛美の時、みんなで踊る曲があったけど、踊ってない自分を見つけた友人と、隣に座ってたもう一人に無理矢理踊らさせられるという『事件』がおきた。

    3日目の午後、「結局何しにアトランタまで来たんかなぁ。」と、それまでのことを振り返りながらぼんやり考えていた。 その時ふと思い出したのは、みんなが賛美する時の、心から主を見上げて歌ってる姿に、実は多少感動していたということ(注:それでも踊るのだけは嫌いだ)。 また、期間中に数人の証を聞く機会があったんだけど、それで感じたのは、『嘘』や『飾り』が感じられなかったということだった。 他にも色々感じたことがあり、前述の友人がシアトルから帰ってきた後、「JCFNなら、おめぇでも楽しめるから一度は参加しろ。」と言ってたのを思い出した。 そして自分が気付いたのは、「別にクリスチャンも悪くねぇな。少しは好きになれるかも…。」ということだった。 今回参加した意味はそういうことだったのか、と。

    自分がNYで通ってる教会は、よくよそから来た人達にも、「みんな自然体みたいな感じでいいね。」と言われ、決して『偽善者風』クリスチャンの集まりではないと思ってるけど、それでも実は教会生活に少し疲れてた自分にとっては、ちょっした心の一休みだった。


    3泊4日の集会が終わり、それぞれ違う友達と会うために2泊余分にアトランタに残った。 出発する日の正午、泊まってたホテルからチェックアウトさせられたが、飛行機は4:30pmだったんで、どうやって時間潰そうかと考えていた。 でも前夜のバカ騒ぎがたたったのか(笑)、カバンを持ったまま色んなとこを歩き廻る気力もなかったんで、ホテルのそばの地下鉄の駅にくっついてるモールの中のベンチに座って、20分、30分とボケ~っと休んでいた。 ランチタイムだったんで、結構多くの人が歩いてたが、一人の男性が後から歩いて来て、突然振り向いて自分の方に寄って来て、一言:

「At least you smile; it ain't gonna be that bad.」

って言ってきた。 別に前方から歩いて来て自分と目が合ったから話してきたってわけでもなければ、スーツ着て首からIDぶら下げてて会社員っぽかったんで、頭がイカれた浮浪者って感じでもなく、なんで突然そんなことを言うのかわかんなかったんで、 「What? I don't get it...(え? よくわからん…。)」って笑顔で言い返したら、ニッコリしてたこっちの顔を指さして、「That's exactly what I'm talking about! (だから、そのことを言ってんだ!) At least you smile; it ain't gonna be that bad.」って返してきた。 なんとなく意味が判った様な気がした自分は思わず、「Yeah, that's right. (あぁ、そうだね。)」って返事したが、そのままその人は「You know what I mean, right? (何が言いたいかわかるだろ?)」とか言いながら去って行った。

    「なんじゃ、今のおっさん…。」とか一瞬思ったけど、「少なくともアンタに笑顔さえあれば、(物事って)そんなに悪くなんないんだよ。」と自分は解釈した。 そう思った瞬間、聖書にいつも喜んでろとか感謝しろって書いてあることと、集会に来てた人達やその後一緒に行動した奴らが本当にいい笑顔してたってことを思い出した。

    聖書の中に出てくる『御使い』って、もしかしたらこんな感じなんだろうか。 決して、絵画などに出てくる天使のイメージとは、お世辞にも当てはまるとは言えない様な雰囲気のおっさんだったけど、今回の旅行に、ええ感じのオチを神様が与えてくれたと思うと、多くの人々が周りを歩いてるにも関わらず、ちょっと涙が出てきた。(似合わねぇ~!)


The Devil went down to Georgia

by Charlie Daniels

The devil went down to Georgia
He was looking for a soul to steal
And he was in a bind
'Cause he was way behind
And was willin' to make a deal.

When he came upon this young man playing
a fiddle and playin' it hot
the devil jumped up on a hickory
stump and said,
"Boy let me tell you what:

I bet you didn't know it
but I'm a fiddle player too,
And if you care to take a dare
I'll make a bet with you
Now you play a pretty good fiddle boy
But give the devil his due
I'll bet a fiddle of gold against your soul
'Cause I think I'm better than you."

The boy said, "My name's Johnny
And it might be a sin
But I'll take your bet, your gonna regret
'Cause I'm the best that's ever been."

Johnny you rosin up your bow and play your
fiddle hard 'Cause hell's broke loose in Georgia
And the devil deals the cards
And if you win you get this shiny fiddle made of gold
But if you lose the devil gets your soul.

The devil opened up his case and he said,
"I'll start this show."
And fire flew from his fingertips

As he rosined up his bow
And he pulled the bow across the strings
And it made an evil hiss
Then a band of demons joined in
And it sounded something like this

When the devil finished Johnny said,
"Well you're pretty good ol' son!
But sit down in that chair right there
And let me show you how it's done!"

Fire on the mountain, run boys run
Devil's in the house of the rising sun
Chickens in the breadpan, picking out dough
Granny does your dog bite? No, child, no

The devil bowed his head
Because he knew that he'd been beat,
And he laid that golden fiddle
On the ground at Johnny's feet
Johnny said, "Devil, just come on back
if you ever wanna try again.
I done told you once,
You son-of-a-bitch,
I'm the best that's ever been!"

He played:
Fire on the mountain, run boys run
Devil's in the house of the rising sun
Chickens in the breadpan, picking out dough
Granny does your dog bite? No, child, no.



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